【静岡新聞】街中に若者の活動拠点を 静岡市内の大学生・高校生グループ

街中に若者の活動拠点を 静岡市内の大学生・高校生グループ
(静岡新聞 2015年7月7日)

 静岡市の大学生や高校生でつくるグループ「わかもののまち・静岡実行委員会」は、街づくりに関する提言書案をまとめた。地域活動への若年層の積極的な参画を促すことで市の魅力を高め、人口流出に歯止めを掛ける狙い。18日に同市駿河区で発表会を開き、街中に若者の地域活動拠点を設けることなどを提案する。
提言書案をまとめたのは、県立大や静岡大、常葉大の学生や市内の高校生ら約20人。「若者が住みたい、住み続けたいまちを若者自身の手でつくり上げていくこと」を基本に掲げ、市の将来像の理念について「全ての若者が尊重され、多様な関わりの中で地域への愛着が育まれるまち」と定めた。
具体的には、会合やイベント用のスペースを備えた若者の地域活動拠点を街中に開設。市内の若者の居場所、住民との情報交換、交流の場、大学生世代による中高生への学習支援の場として活用することを盛り込んだ。
市政に若年層の意見を取り入れるため「まちづくり若者会議」の開催や、若者参画のまちづくり条例の制定、市青少年問題協議会への高校生世代の委員の参加義務付けなども求める。
提言のきっかけは2013年に県立大で行われた講演会。同大3年土肥潤也さん(20)らが、金沢市の学生らが積極的に地域づくりに関わっているとの話を聞き、同市を訪れた。現地では学生の歴史、文化に関する知識や街の将来に対する意識の高さに驚かされたという。
土肥さんらは静岡市内の大学生や高校生らに声を掛けて、同実行委員会を設立した。提言書は賛同者の署名を集めた上で、発表会後に市に提出する予定。